燕雀堂
日本が世界に誇れるものに豊かな自然があります。国土の約70%が緑豊かな森林で覆われています。森林の滋養分が里に降りて農作物を育み、海に下って魚介類を育みます。
一方、台風、火山、地震の国でもあります。時に天変地異の災禍に襲われ、人々は抗う術もなく途方に暮れます。しかしこれが、不屈の精神と勤勉さを養っていると思ってます。
日本は温暖で湿潤な気候のため、どこでも植物が旺盛に生育して、やがて豊かな森林を形成すると言われてます。 ついこの間まで、森林は建築用の木材から薬草に至るまで人々の生活を支えてきました。しかし今日、安い外材のため需要が落ち、おまけに花粉症の原因にもなってます。
木材の抽出成分には抗菌、消臭、芳香、虫除け、薬理作用、リラックス効果があると言われてます。クロモジの枝を折ると爽やかな香りがします。漢方では枝葉を烏樟(うしょう)、根皮を釣樟(ちょうしょう)と言います。しかし、林業では雑木として下刈り、除伐の対象になります。
そこで本事業は、自然の恵みを享受して、クロモジを有用木として林業の新たな業態を築こうとするものです。
加えて、欧州の香りの文化がローズマリー、セージなど身近な植物から発達したと言われていることから、日本においても身近な植物の香りが人々の生活に役立つことを願ってます。
出典は『燕雀(えんじゃく)いずくんぞ鴻鵠(こうこく)の志をしらんや』で、意味は「小物(ツバメやスズメ)には大物(オオトリ)の志がわからない」ということです。 しかし、燕雀からみれば「Boys,be ambitious.(ボーイズ、ビ、アンビシャス)少年よ大志を抱け」だと思います。
ほかに、虫の目、鳥の目、魚の目などありますが、鳥の目のように先を見通して、大局的にものを考えるように、さらに、大きな市場よりも小さい市場を狙うようにです。
加えて、小鳥によって森林は虫の食害から守られます。また、小鳥のいない森林は沈黙の森林のようで味気ないです。
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燕雀堂 代表 中田 辰男のプロフィール
1952年 | 青森市生まれ。 |
1971年 | 青森県立青森東高校卒業。 |
1975年 | 山形大学工学部卒業。 |
1985年 | 会社の派遣で研修生として林業試験場(現、森林総合研究所)木材炭化研究室で木材抽出成分を研究。それ以来、植物の不思議な魅力にとりつかれる。 |
1988年 | 中国西域地方(シルクロード)をバックパックで旅する。 |
1992年 | 世界一周のチケットを手に米国、欧州、トルコ、エジプトをバックパックで旅する。 文明の発達には農業が必要条件で、農業の発達には森林が必要条件であることを知る。 |
2007年 | クロモジ精油の研究を始める。 |
2010年 | 燕雀堂を開業する。 |
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